第9のサヨナラ
ガラスの靴じ
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にいけない
その4
あれから1年
私達の生活は
一変した
夫の会社の窮乏が
テレビで大
的に取り上げられるようになり
それから
しばらくして
夫は早期退職という形で
そりと会
社を辞めた
リストラ断行に反対しようとして
上司と喧嘩したと
しないとか
詳しくは聞いていない
履歴書を片手に三
月の間
夫は就職活動に励んだが
なかなか決
まらなか
もとから
プライドが高く
その上
多くを語らない寡黙な人柄だ
自分をアピ
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ルするのは苦手だ
たのだろう
と決ま
たと思
都内を遊覧するセスナのパイロ
トの仕
事も
自分にはや
ぱり向いていないとかで
すぐに辞めてしま
案外
根気がない人だと
私はその時
初めて知
今は
先輩の勧めもあり
整備工場で
整備工のような仕事につい
ているが
それも期間限定でいつまで続くかは分からない
収入は
一時期の5分の1以下まで落ち込んだ
マンシ
ンのロ
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ンは
34年
ほぼ丸
ていた
の生活をやりくりするだけではどうしようもない
結局
私たちはマンシ
ンを手放し
夫の実家がある
埼玉の所沢
に身を寄せることにな
今日は
仕事は休みなんですか
いえ
主婦ですから
彼は驚いた様子で
へ~
全然見えませんね
と言
その言葉を嬉しいと思うのは
女なら当然のことかもしれないが
それは
1年前と同じ意味合いの喜びではなか
あれから
マンシ
ンを売
車を売
熱帯魚を売
手に入れたものが
どんどん失われてい
一緒に暮らし始めた夫の母親は
節約が信条で
贅沢を許さない人
たいない
が口癖で
電気はコンセントから抜けと
お風呂は3日に一度にしろ
残り湯を洗濯に使え
悪気は
ないのだろうが
当初は徹底的にダメだしされた
現在では
買い
物は1円でも安いものを求めて
自転車でス
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を回る毎日だ
きり
同い年位かと思
ていました
彼が笑
て言う
私の笑顔は引きつ
ていたと思う
熱帯魚を買うためだけに
念入りに化粧をして
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ルを履かなけ
ればならない
余裕を失
た身の上に
お世辞はひどく堪えた
夫は最近
家に帰
てくるのが
目に見えて遅くな
ていた
てきても
酒を飲んでいる場合が大半で
求めてくること
もなくな
もしかしたら
浮気しているかもしれない
昔だ
たら
たとえ
そう思
たとしても
そんなわけない
夫に限
そんなことありえない
てタカをくく
ていられたけ
れど
今はそれができない
余裕がない
私はかつて
世の中に
浮気をする人と
しない人
そういう線引
きが存在するのだと思
ていた
そして
私も
夫も
浮気をする
ようなタイプではない
そう思
ていた
世間知らずだ
そう
いうことを考える必要さえない
幸せの中に
ぷり浸か
てい
でも
下を見ればきりがないから
保育園のママ友の言葉を
ふと思い出す
保育園帰りのフ
ミレスで聞かされた
ご主人に不倫された
近所
の奥さんが
先月
会社に乗り込んでい
不倫相手の女性と大
立ち回りを演じたという噂話の最中だ
たような気がする
結婚して10年
まだ幼い娘さんもいるのにねえ
結局
旦那さんは会社を自主退職に追い込まれて
家族も崩壊した
そのママ友は声を潜め笑
下卑た笑いだ
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