第7のサヨナラ
夜のヴ
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ジンロ
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その3
ねえレイコ
私は言
泥棒ネコ
て言われたことある
月前
彼の奥さんが突然
職場までや
てきた
以前
写真を見せてもら
たことがあ
たからスグに分か
ていたよりも
小柄で
痩せていたのに驚いた
逃げようとか
謝ろうとか
そういうことは思いもしなか
ツカツカ
私を目指してわき目も振らず歩いてくる姿をぼんや
り見守
この泥棒ネコ
と言われた時は
と可笑しか
こういう時
何で
泥棒ネコ
て言うんだろう
誰が言い出したん
だろう
ネコは泥棒じ
ないし
別に他人のモノをと
たりし
ない
そしたら
何笑
てるのよ
て髪の毛掴まれて
オフ
ス中を引
張り回された
それで
終わりだ
上司が止めに入
私と彼女は別室に移動させられた
今日の
ところは帰りなさい
て言われて
たら
後日
派遣会社の
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タから電話が来て
派遣も打ち切られたことを知
3年間
それは楽しいことよりも
何かと辛いことの多い時間だ
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レイコがタバコの煙を吐く
指にはめた16カラ
トの指輪を
時と場合によ
つけたり
外したりして
その成果を悪びれることもなく誇るレイコだ
笑う
かなあと思
たけど
笑わなか
何よ
急に
少し怒
た口調で言
私は少しほ
とする
これまで
こんな風にして不倫のことを誰かに喋
たことはない
彼と私
二人だけの秘密だと
そう言い聞かせて
そのことに密か
な喜びを見出してさえいた
一目ぼれで好きにな
た人と
しかも
生まれて初めて付きた人
結婚できるなんて
ミキは本当に幸せだなあ
て思います
スピ
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チをするマミの声に涙が混じる
会場の人はみな聞き入
ている
ウソば
か言
レイコが笑う
私も笑
最初から
好きだ
彼も
そう言
ていた
最初から
そのつもりだ
私も
同じようなことを言
ていた
初めて会
たのは
彼が異動で配属してきた日のことだ
確かに
声の低さとか
て聞き返す時の目の開き方とか
細いけど肩幅が広いところとか
私の好みではあ
でも
好きになる
それとは別物だと思う
彼が結婚していることは分か
ていた
好みの人がいたら
スグに
指輪を確認する
25歳を過ぎて
いつしか
私にもそんな癖がつ
いていた
んとブレ
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キは踏んでいた
関係を持
た時だ
上手く曲がれる
て信じていた
気がついたら
いつの間にか
にスピ
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ドが上が
もう引
き返せないくらい
遠くに来てしま
ていた
最初から好きだ
たなんて
ウソだ
ぶつかることでしか停まることができないと分か
た時
人は多分
はじめからそのつもりだ
と言い訳するのだ
ミキと勇太君の幸せがず
とず
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と続くことを心から
ています
涙だか
鼻水だか分からないもので顔をぐし
ぐし
にさせたマミ
割れんばかりの拍手に見送られて
壇上から下りてくる
壇上では
スピ
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チに続いて
嵐の
の余興が始
ているのは勇太君の職場の同僚達で
中には腹の突き
出たいい年のおじさんも混ざ
ている
仕事の合間に
みんなで一
生懸命憶えてきたのだろう
全く揃わないダンスは滑稽だが
その
ひたむきさが感じられた
そのうち
何人かが高砂席の勇太君
一緒に踊ろうとせがんだ
最初は抵抗していた勇太君だが
きずられるようにして
一緒に踊り始めた
会場が手拍子をはじめ
踊りが後半に差し掛か
たところで
飛び入りで大学時代の友
人らしき人物がステ
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ジに上が
突然
勇太君に抱きついて
キスをする
それに触発された友人達が大勢押しかけてきて
勇太
君を取り囲みはじめ
胴上げを始めた
危険ですので
おやめ下
さい
司会者が叫ぶ
いつもなら不安気な顔をしているミキも
日ばかりは手を叩いて笑
ている
バカだね
レイコが
鼻からタバコの煙をぷかあと吹かして言う
バカだね
私も
そう答えた
でも
それとは別に
自分がいか
に日の当たらないところを歩んできたかを
思い知らされたような
気がして
思わず目を伏せた
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