第
1
2
最後のサヨナラサヨうであるナラば
、
いざゆかん。
その3
※
俺は1年間撮りためた車の写真をフ
ァ
イルすると、
それを写真展に公募した
。
初めてのことだっ
た。
﹁
車の一生﹂
と題した作品は、
意外なほどに評価を受け
、
佳作をとっ
た。
前衛写真で著名な大家から
﹁
人生と同等の悲恋を感じられる﹂
というお墨付きも得た
。
銀座の小さなアトリエで個展も開いたところ
、
多くの人がそれを見に足を運んだ
。
その中に
﹁
自分のヌ|
ドを撮っ
て欲しい﹂
という男がいた。
田園調布に実家のある
、
大金持ちの息子だっ
た。
若くして製薬メ
|
カ|
の取締役を務め、
ポロのシャ
ツに、
バ|
バリ|
のスラッ
クスを、
嫌味なく着こなすような人だっ
たが、
実際には、
スカトロ好きのハ
|
ドゲイだっ
た。
撮影中
﹁
ウンコしてるところを撮っ
てほしい﹂
と言い出した時は驚いた
。
ドンキ
⼁
ホ⼁
テで買っ
てきたという透明なビニ⼁
ルシ|
トを広げて、
その上で素
っ
裸になっ
て、
医療用の浣腸をするところから撮影は始ま
っ
た。
緊張しているせいか、
ウンコはなかなか出なかっ
た。
男性は
、
裸になっ
て、
ウンウン、
うなり続けるのを俺はひたすら撮り続けた
。
1時間はうなっ
ていただろうか。
ぶり、
ぶりぶりぶりぶりっ
て
、
ウンコが出た時は、
呆れる反面、
恥も外聞も投げ捨てた、
清々
しいまでの下劣さに感動すら覚えた
。