のサヨナラ
愛の鉄の巣
その8
ねえ
ここから放り投げたら
全部
星になる
てことにしない
私は言
何それ
嫌なことも
いいことも
どうでもいいことも
全部
星になる
レイコさん
子供みたいなこと言うよね
ツヨシ君が笑う
いいじ
ない
火をつけるよりましでし
ちにしても
迷惑な話だ
ロマンテ
クと言
てほしいわ
私はバ
クから財布を持
てくると
中に入
ていたお札の束をま
とめて手にと
おそるおそる風にさらして
少しずつ手の力を弱める
すると
るで
命を吹き返したようにお札達は
バタバタ
バタバタと私の
手から羽ばたいてい
たいねえ
ツヨシ君がつぶやく
あらかた飛ばしてしまうと
今度は
玄関口に置いてあ
荷造
りのためにと
ておいたハサミを取
てきた
手すりから頭を乗り出して
肩口から先にある髪の毛を切
の毛は切
た傍からどんどん飛んでい
そのうちツヨシ君も面白が
僕も僕もと言い出して
私はツヨシ君の頭にもハサミを入れた
それからハンカチ
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耳掻き
クレス
馬券
馬券
私たちは色
なものを風に飛ばした
イトカワさんが換気扇を回した時
こんな風にして
スズメの巣も散
てい
たのだろう
それもいくの
私が16カラ
トの結婚指輪を手にした時
ツヨシ君はさすがに怯んだ様子だ
たが
キラキラ光り輝く指輪は
私の目には
他の何よりも
星になることを望んでいるように見えた
私は指輪を放り投げた
キラリと輝いたのは一瞬だ
指輪は一目散に落ちてい
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