のサヨナラ
愛の鉄の巣
その7
さぞかし満足でし
うね
私は言
ツヨシ君が顔を歪める
こんな結末は予想していなか
たよ
そう
 
あなたが思い描いた通りじ
ない
雄也に連れられて初めてここを訪れて来た時
滅茶苦茶にしてやるからな
ツヨシ君は
私にそう耳打ちした
現実に
その通りにな
たのだ
悪か
たと思
てるよ
ウソば
かり
ツヨシ君は笑
屈託のない笑顔だ
後も先もない
感情のままに動く
雄也が
惹かれる理由が
何となく分かるような気がした
この少年と一緒にいると
心が休まる
難しく考えずにいられる
レイコさん
これからどうするの
どうするのだろう
本当に分からなか
あの頃には戻れないし
戻る気もなか
3人で一緒に暮らす
てのはどうだろう
ツヨシ君がそう言
大きく手を広げた
ありえない
私は笑
どうして
 
上手くや
ていけると思うよ
傷付いた者同士
やめてよ
どうして
 
嫌いじ
ないんでし
そういう問題じ
ないのよ
どういう問題
好きでも
嫌いでなくても
離れなくち
いけない時がある
私は
それを怠
てきた
僕にはよく分からない
いつか分かるわ
という言葉を私は
すんでのところで飲み込んだ
最後の意地
とでも言うのだろうか
人生は
騙し騙し生きていくには
長すぎる
何かを手に入れるには
短すぎる
厄介なものだということを
この少年もいつか知るだろう
ただ
それを教えてやる義理はなか
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