のサヨナラ
愛の鉄の巣
その5
バチが当た
たのね
私は言
そんなんじ
ないよ
ツヨシ君が言
そんなんじ
ない
繰り返した
僕のことが憎い
私は首を振る
憎しみはなか
ただ
悲しか
雄也と結婚して
ここに移り住んできた時
もう大丈夫だと思
てしま
た自分が
情けなか
ここに越してきた夜
家具もまだ何も揃
ていなか
何もない
部屋をネオンが照らし出していた
東京では
空ではなく
地上に星が舞う
雄也が言
た台詞が好きだ
あの頃
東京タワ
|
間近に見えることが自慢だ
かすかに見える東京タワ
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ではなく
手を伸ばせばつかめる位置に
ある東京タワ
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それが幸せへの距離と同じだと
無邪気に信じた
ほんと
きれいだよね
見た目にはあの頃と何ら変わらない
夜景を見ながらツヨシ君が言
汚いのよ
本当は
私は答えた
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